MWC19 ロサンゼルスより生中継:5Gによって実現する機能は、環境イニシアチブに対して、新たなアクセステクノロジーによるエネルギー消費の増加を相殺して余りある大きな貢献をすると予想されます。

木曜日の基調講演におけるパネルセッションでは、テクノロジー業界、モバイル業界、エネルギー業界の代表者が、ワイヤレスおよび他のイノベーションによる炭素排出や環境問題への影響について討論しました。

HP Enterpriseの最高サステナビリティ責任者Christopher Wellise氏(写真、右から2人目)は、5Gによって電力消費は増加するが、それによって社会が享受するメリットの方がはるかに大きいと述べています。「その機会は無限であると思われます。」

氏は、このメリットは、データ処理に関する新たな能力を含む、多数の分野や領域に遍くもたらされるとも語っています。

「2025年までに、全データの2/3が、中心部ではなく、周縁部で生成されると予想されます。すなわち、データは、農場やスマートシティやスマート工場の現場で生成されるのです。」とWellise氏は述べています。「計算を行う場所にデータを転送するのではなく、データが生成される場所で計算を実行する必要があります。データの移行には、データ処理よりも一桁多いエネルギーを必要とします。」

スマートソリューション

Verizonの最高サステナビリティ責任者兼ICTサステナビリティ組織GeSI会長James Gowen氏(写真、左から2人目)も、5Gによってエネルギー消費量が増大する可能性はあるが、このアプリケーションは重要な影響をもたらすことに同意しています。

「これ(5G)は、環境に非常に大きな影響を与えます。」と氏は語っています。「結局のところ、サステナビリティの実現に向けて何らかの手を打つ必要があるので、Verizonと世界中の企業が協力すればその手段を発見できるものと信じています。」

米国国立再生エネルギー研究所副研究所長Doug Arent氏(写真、右端)は、次のように加えました。「スマートソリューションは、将来の脱炭素化実現の中核技術です。すなわち、これは、スマートグリッド、インタラクティブビルディング、スマートモビリティプラットフォームと、エッジコンピューティング、AI、機械学習、予測能力を有する予測アルゴリズムによってもたらされるのです。」

このセッションは、ワイヤレス企業の間で、業界のカーボンフットプリントの大幅な減少の気運が高まる最中に開催されました。先月、Verizonを含む50社以上の世界のモバイル通信企業がGSMA気候変動イニシアチブに署名しました。