MWC19 ロサンゼルスより生中継:米国ファーウェイテクノロジーの最高セキュリティ責任者Andy Purdy氏(写真右)は、5Gテクノロジーを取り巻く根強い懸念に対処すべく、5G基準へのより包括的アプローチ、製品の公開試験の増強、規則の改正を提唱しました。

5G Hard Talkパネルでの講演にて、Purdy氏は、セキュリティ問題に関して世間の注目を浴びている企業のトップとして、5Gに関する現在の課題に取り組む提案を行いました。

Purdy氏は、「米国の一部で動揺が起き矛盾したメッセージが取り交わされている」ことを踏まえ、政府の懸念について検討していることを認めました。

3GPPによる各種のビジネスシナリオに対する脅威モデリングへの取り組み、ならびに、さらに包括的な取り組みに貢献する欧州連合によるセキュリティフレームワーク構築に関する同様の努力について指摘しました。

3Gおよび4G時代における脅威対策としてこれまで行われてきたセキュリティ強化の努力には「希望が持てる」が、その道のりは険しいと述べています。

「私は、今まで以上に公開試験を行うべきであると思っています」とPurdy氏は語っています。「脆弱性に関する情報を公表することはできませんが、機能性やセキュリティ機能が比較できるように製品の公開試験を行うべきです。さらに、ライブネットワークではなく、管理された状況でライブハッカソンを実施して、その情報を共有してそこからメリットを引き出すことも可能だと思っています。」

調整

また、Purdy氏は、「リスク管理が強調され、レジリエンスを促進する」環境に即さない旧来の規範的モデルを用いている国内の業界ポリシーを再考する必要があると提案しています。

「政府による統制ではなく、社会が何を必要としているか、何を検討すべきか、また、どんな研究開発活動で協力すべきかを見出すために、官民が一体となった協力が必要だということです。すなわち、新たな規制モデルが必要なのです。」

最後に、Purdy氏は、世界中の政府や私企業と協力することは、サイバーセキュリティの脅威に取り組もうとするファーウェイの最大の優先事項であり続けると述べました。